“What’s New in Windows Phone 8.1を読んで(その4)”の続きです。
近接通信
近接通信で用いる"近接通信アプリID(proximity app Id)“は、 Windows 8では”<パッケージファミリー名>!<アプリID>“の形式で “b3c3e7ef-371a-464f-a75e-95ddbdcaf974_7fed2v891h66p!App"のような値です。
一方、Windows Phone 8ではプロダクトIDを使った “{1c6379c1-9d5e-4254-8f4c-be7ea24057d1}“の値です。
Windows Phone 8.1とストアアプリがユニバーサル化されて同じパッケージファミリー名を 用いるようになったため、近接通信アプリIDが同じ値となります。このため、異なる値を 管理する必要がなくなっています。
また、PN547チップを塔載しているハードウェアでは、タグを読み取り専用にしたり、 フォーマットされていないタグに書き込んだり、他の非接触カードと通信することが 可能になっています。
NFCの読み取りについて機能追加があるか調べてみましたが、NDEFしか読めないのは 変更がないようです。EDYやSuicaなどの情報を読み取るアプリを作成したいですが、 まだ時間がかかりそうです。
Bluetooth
Windows.Devices.Bluetooth APIを使って、Bluetooth LEサポート、 ペア探索、RFCommなどが利用可能です。 LEとRFCommの利用はバックグラウンドでも利用可能になってます。
セキュリティ
Windows Phone 8.1のセキュリティは、Windowsストアアプリのセキュリティが 適用されることになります。バーチャルスマートカードのサポートもあるようです。
また、Windows Phone 8のSilverlight APIまでのSystem.Security.Cryptography名前空間には MD5がなかったのですが、Windows RuntimeのWindows.Security.Cryptography.Core.HashAlgorithmProviderでは サポートされるなど、使える機能が増えています(実際にはWP8でサポートされてるSHA256などを使うと思いますが)。
国際化対応
Windows Phone 8.1の国際化対応の方法もWindowsの方法に統合されています。
カレンダー
Windowsストアアプリと同じWindows.ApplicationModel.Appointmentsをサポートしてます。 また、Windows Phone 8.1からアプリ独自のカレンダーを作成することができます。 このアプリ独自のカレンダーに登録された情報は、端末のカレンダー画面に表示させることもできます。
Webブラウザ
Windows Phone 8.1はIE11が塔載されていて、WebViewコントロールから利用できます。 WebGLの実装も塔載されていて、2Dや3Dのグラフィックスを使えます。
入力
Windows.UI.Core.CoreWindowクラスのIsKeyboardInputEnabledプロパティを 設定することで、SIP(Software Input Panel)の表示・非表示をアプリから制御できます。 ただし、Windows Phoneだけで利用可能で、Windows Runtimeアプリからは利用不可です。
外部ディスプレイ出力
外部ディスプレイに無線あるいは有線で端末画面の表示内容を複製できます。 USBケーブルで端末の画面をPCに複製できます。
まだ変更点があるため、次の記事に続けます。