昨日のブログで、Xamarin.FormsアプリのUWP部分をApp Centerでビルドするための回避策を昨日に書きましたが、ビルド後の配布についてのメモです。
といっても、通常の開発でのサイドローディングと変わらないと思います。手順は、以下の通りです。
- UWP用のビルド構成の設定
- .NET Standardのバージョンを1.4以下に変更、UWPのOSバージョンを変更
- W10M端末をサイドロードか開発者モードに設定
- ビルド結果の依存ライブラリを別途配ってインストール
- 配布されたappxbundleのインストール
簡単にそれぞれを補足します。
UWP用のビルド構成の設定
これは昨日のブログの通りで、 UWP部分だけをビルドするように、構成を追加します。
.NET Standardのバージョンを1.4以下に変更、UWPのOSバージョンを変更
これは、Xamarin.Formsの最新のプロジェクトテンプレートを使って、かつ.NET Standardを使うようにプロジェクトを生成したとき、 さらにW10M端末のOSがバージョン1703、つまりFall Creators Update(バージョン1709)になっていない場合に必要です。
Xamarin.Formsの最新のプロジェクトテンプレートでは、.NET Standardを共通部分に使うように指定すると、 .NET Standardのバージョンが2.0に設定されるため、これを1.4以下に変更します。
また、UWP部分で対応するOSバージョンがFall Creators Updateだけになっているので、変更します
W10M端末をサイドロードか開発者モードに設定
これは、配布したパッケージをインストールするために必要で、端末の設定>更新とセキュリティ>開発者向けの画面から設定します。
ビルド結果の依存ライブラリを別途配ってインストール
App CenterのDistribute機能で配布されるappxbundleファイルには、依存するライブラリが含まれていないので、 別途配付してインストールしておく必要があります。
依存するライブラリは、ビルド結果画面のダウンロードボタンから、Download buildを選択します。 すると、build.zipファイルがダウンロードされるので、その中にあるDependenciesフォルダから、 ARMなど対応するプラットフォームのフォルダに含まれる appxファイル(Microsoft.NET.CoreRuntime.1.1.appx, Microsoft.VCLibs.ARM.14.00.appxなど)を、 W10M端末に配布します。
配布されたappxbundleのインストール
最後に、ビルド結果画面のDistributeボタンなどから配布先にダウンロードリンクを通知します。 各W10M端末で、ダウンロードしたappxbundleファイルを実行して、アプリをインストールします。